この雑誌の内容
日本刀は武士が興隆した平安時代に成立しましたが、国内統治が未発達な状況の中で各地に政権の支配を望まない者や盗賊の類も多く、それらは鬼と呼ばれ人々は恐れました。そんな鬼を倒したのが武士たちであり、鬼切伝説も生まれたのです。そこで第一章では、鬼の首魁・酒呑童子を切った「童子切安綱」「鬼切安綱」をはじめ、坂上田村麻呂の「黒漆剣」、藤原秀郷の「蜈蚣切」などの名剣伝説を紹介。第二章では「乱世を彩った名刀」と銘打ち、足利家の宝刀「大典太光代」、上杉謙信の「謙信景光」、足利義輝の「三日月宗近」、織田信長の「へし切長谷部」、豊臣秀吉の「にっかり青江」、徳川家康の「ソハヤノツルキ」など名刀と物語をお届けします。
電子版では、紙の雑誌と内容が一部異なる場合や、掲載されないページがある場合があります。あらかじめご容赦ください。
この雑誌の目次
巻頭特集
002 鬼を切る刀
004 童子切 源頼光
006 鬼切丸 渡辺綱
008 蜈蚣切 藤原秀郷
第1章
012 名剣誕生伝説と
武人たち
014 国家形成の中で生まれた独自の剣
日本刀の誕生
016 伝説の裏にある、鬼たちの真の姿とは?
鬼を生んだ時代背景
018 蝦夷を攻め、反乱者を倒し、鬼も討つ
坂上田村麻呂と剣
騒速/坂上宝剣/黒漆剣
022 平将門を倒した男は、蜈蚣も切った
藤原秀郷の太刀
毛抜形太刀/蜈蚣切
026 並み居る武門の中心に成長していく
源氏累代の名刀
薄緑(膝丸)
030 鬼族との激闘伝説を残す、平安鬼切隊
源頼光とその四天王
童子切安綱/鬼切安綱
鬼切隊
人物紹介
1 源頼光/2 渡辺綱/3 坂田金時
4 碓井貞光・卜部季武/5 藤原保昌
040 錦絵で見る 酒呑童子物語
046 中臣鎌足に始まり、摂関家へと隆盛を極める
藤原氏の宝刀
小狐丸
048 八幡太郎の名で知られる伝説的武将
源義家の太刀
天光丸
050 平清盛にも信頼された源氏の重鎮
源頼政の名刀
獅子王
052 栄枯盛衰、壇ノ浦に滅んだもう一方の武門
平家の宝刀
小烏丸
056 奥州に消えた悲劇の名将とその郎党
源義経主従の名剣
今剣/岩融
058 武家政権成立時の仇討ち物語
曽我兄弟と名刀
薄緑丸/微塵丸
060 強権と善政の5代目執権
北条時頼と鬼の伝説
鬼丸国綱
062 数度の流罪に遭った日蓮宗の宗祖
日蓮の護り刀
数珠丸
064 蒙古襲来と揺れる鎌倉幕府
北条氏の刀
北条太刀
刀剣の基礎講座
066 刀剣の基本がざっくりわかる
刀剣の名称と特徴
068 日本刀の発展に大きな足跡を残した?
後鳥羽上皇と御番鍛冶
久国
070 日本刀に欠かせない「たたら製鉄」の今
継承される作刀の文化
黒刀・月下の笹( MOONSASA )
第2章
072 乱世を彩った
名刀
074 源氏の棟梁を争う、二家の名刀
足利尊氏と新田義貞
二つ銘則宗/大典太光世
080 南北朝争乱に雄飛した悪党
楠木正成の太刀
小龍景光
082 室町幕府の混乱と剣豪将軍
足利義輝と名刀
三日月宗近/大般若長光
086 源氏の名門を継いだ甲斐の虎
武田信玄の名刀
来国長
088 越後の軍神は関東管領の職を継ぐ
上杉謙信の名刀
謙信景光
090 海道一の弓取り、桶狭間に敗れる
今川義元と刀
義元左文字
092 天下統一に進む中、名刀の運命は?
織豊政権と刀
へし切長谷部/?国行/にっかり青江/大包平
098 戦国サバイバルの勝者に名刀が集まる
徳川家康と名刀
ソハヤノツルキ/明石国行/江雪左文字
102 海外でも有名になった妖刀伝説
徳川家と村正
村正
104 刀を愛した奥羽の独眼竜
伊達政宗の名刀
燭台切光忠
106 幕末を駆けた新選組局長
近藤勇の名刀
長曽禰虎徹
108 五稜郭に散った新選組副長
土方歳三の名刀
和泉守兼定
110 回天事業に奔走した快男児
坂本龍馬の佩刀
陸奥守吉行